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WWDC26
febri.jp
――塀先生は、アニメーションプロデューサーの村上光さんや、プロップデザイン・メインアニメーターの松尾祐輔さんと以前から親交があったそうですね。 塀 商業連載と並行してアニメやゲームの二次創作活動に取り組むなかで、徐々にクリエイター同士の交流の輪が広がり、村上さんをはじめとするアニメ業界の方々とも出会えました。たしか、松尾さんは村上さんのご紹介でお会いしたと記憶しています。今から10年近く前の話ですが、松尾さん以外にも、嶋田(和晃)さん、今岡(律之)さん、古橋(聡)さんら、同世代の方々を中心に知己を得ました。 ――その出会いが『ヤマノススメ サードシーズン』『ヤマノススメ Next Summit』に参加するきっかけになったのですね。2019年からは『上伊那ぼたん』の連載が開始しましたが、どのようにして作品の方向性は決まったのでしょうか? 塀 ぼくは『上伊那ぼたん』連載以前にも『たらちねパラド
――TVアニメの第8話ではyonigeの楽曲が3曲、劇中曲として使用されましたが、もともとのオファーはOP主題歌だけだったそうですね。 牛丸 そうですね。お話をいただいてから原作マンガを読んだのですが、普段はバトルやアクションが中心のマンガを読んでいるので、独特の間やコマ割りに最初は戸惑っていたんです。でも、読み進めていくうちにそのテンポ感が気持ちよくなっていきました。 ごっきん 私も最初はめちゃくちゃ戸惑いました。でも、だんだんぼたんたちの日々が眩しく感じるようになっていったんですよね。原作をある程度読み込んだ頃には、私たちに『上伊那ぼたん』のOP主題歌でお声がけくださった理由が、腑に落ちていた気がします。 牛丸 ぼたんたちのやりとりに共感できるポイントが多かったので、歌詞もすらすらと書けましたね。 ――OP主題歌「芽吹くとき」を作るにあたって、意識したことを教えてください。 牛丸 最近
――まず、戸澤さんが副監督として本作に参加するにあたって、どのような方針で臨もうと考えていたかを教えてください。 戸澤 塀先生が描かれた原作マンガ通りにやることです。ただ、この「原作マンガ通り」というのは、原作の流れを漠然となぞるだけでは実現できません。原作のよさや読後感を映像として最善のかたちで表現するために、できる限り真摯に可能性を探ろうというのが基本方針でした。 ――素朴な質問ですが、絵コンテの段階ですでに脚本家や監督のフィルターを通したシナリオが存在しています。その状況で、演出家としてどのように「原作マンガ通り」を目指すのでしょうか? 戸澤 『上伊那ぼたん』は全体的にセリフ量が少なく、余白が多い作品なので、アニメ一話に原作四話分くらいのエピソードを入れたとしても、尺が余ってしまうんです。さらにA・Bパートそれぞれに原作ふたつ分のエピソードがあって、それをつなげる必要もある。シナリオ
――『上伊那ぼたん』のOPムービーは、放送で流れるものとは違う、4:3の画面比率の「完全版」が公開されていますが、そもそも、ちなさんがこの画角に惹かれたきっかけは何でしたか? ちな 以前、初めてMVの演出(「それを愛と呼ぶだけ」)を引き受けたときに、せっかくTVアニメ以外のフォーマットで作るのだから、TVアニメでできないことをやりたいな、と考えたのがきっかけでした。そのときはまずシネマスコープ(2.35:1)で絵コンテを切ったのですが、原画で参加していた土上いつきに意見をもらいにいったところ、「ちなは空間を見せるシネスコよりキャラクターを見せる4:3のほうが向いてるんちゃう?」というアドバイスをもらって。そのアイデアを受けて4:3の画角でアニメを作っていく中で、このフレームが自分の表現したい感覚にはまっていると感じました。それ以来、監督作品の『でたらめな世界のメロドラマ』『ファーストライン
――おふたりが本作に参加した経緯から教えてください。まず、みやちさんはメインアニメーターとして声がかかったかと思いますが……。 みやち そうですね。『ヤマノススメ Next Summit(以下、Next Summit)』の制作が終了してすぐにプロデューサーの村上(光)さんからお声がけいただいて。また同じ座組の作品に参加したかったことはもちろん、塀先生の存在も認識していたので、とてもうれしかったですね。 銀さん 僕も村上さんからお声がけいただいたんですけど……当時はまだ何話にどういうかたちで参加するのかは決まっていなくて。というのも、村上さんとの縁は、僕が『ヤマノススメ』シリーズに参加したかったことがきっかけなんですよ。でも、つながったときには村上さんは『Next Summit』から離れていて。なので、『上伊那ぼたん』にお声がけいただいたことは、とてもうれしかったですね。 ――本作は吉成鋼さ
アニメーター・矢野茜が選ぶアニメ3選。連載最終回は、高校卒業後、社会人として大きな挫折を味わっていた時期に出会い、心からの救いを得たという『こばと。』。どん底の精神状態の中で触れたひたむきな物語は、現在のアニメーターとしての彼女の活動にどのような影響を与えているのだろう。 ――最後の作品は、高校卒業後に見たという『こばと。』です。 矢野 はい。高校を卒業したあとは、イタリアンレストランに正社員として就職してウェイトレスをしていたんです。でも、それまでにアルバイト経験がなかったこともあって、社会にまったくなじめなくて……2カ月くらいで辞めてしまったんです。 ――初めての社会人で、かなり厳しい経験をしたんですね。 矢野 自分の人生の中でいちばん「世界に拒絶された感覚」というか、社会で生きていけないと思うくらい落ち込んでいた時期でした。お店のメニューが覚えられないのでオーダーを取ることもできなく
アニメーター・矢野茜が選ぶアニメ3選。連載第2回は、高校生時代にリアルタイムで視聴し、映像や音楽、演出の美しさに魅了されたという『ef – a tale of memories.(以下、ef)』。のちにアニメーターとしてキャリアをスタートさせる彼女にとって、自身のクリエイティブの中核ともいえる大きな出会いだった。 ――2作目は、高校時代にリアルタイムで見ていた『ef』ですね。 矢野 私がシャフトさんの作品に初めて出会ったのがこの『ef』でした。それまで見ていたアニメとは演出が全然違っていて、映像の粒子感とか撮影処理が本当に綺麗で。音楽と映像の合わさり方にもすごく感動しました。 ――とくに印象に残っている演出はありますか? 矢野 オープニング映像がすごく好きでした。ストーリーの進行に合わせて映像が変化していくんですけど、最終回はそれまでずっと囚われていたヒロインが解放される演出になっていて「
『ネトゲの嫁は女の子じゃないと思った?』や『弱キャラ友崎くん』『君のことが大大大大大好きな100人の彼女』など、数々の作品でキャラクターデザインや総作画監督を務め、可愛らしくも魅力的なキャラクターを生み出し続けるアニメーター・矢野茜が選ぶアニメ3選。連載第1回は、中学生のときに出会い、アニメーションの持つ「表現力」に衝撃を受けたという『機動戦士ガンダムSEED(以下、SEED)』。 ――3作品を挙げてもらいましたが、時系列順に話を聞かせてください。まず『SEED』ですが、当時の矢野さんは中学生くらいですね。 矢野 はい。ただ、リアルタイムでテレビ放送を見ていたわけではなくて、じつはアニメよりも先に『SEED』の小説から入ったんです。 ――それは珍しいですね。 矢野 中学に入って初めてできた友達が、全5巻の小説版を貸してくれたんです。それまで小説ってほとんど読んだことがなかったので「小説かぁ
――前回のキーワードだった「余白」がとくに発揮されているのが、ぼたんといぶきをはじめとした、キャラクターたちの関係性の変化です。 藤田 それぞれの関係性がどんどん変化していくことが、『上伊那ぼたん』の序盤における魅力ですよね。いぶきとかなでは開始時点ですでに出会っていて、身近なはずだけど遠い距離にいます。そこにいきなりぼたんが入ってきて……。一方で、やえかとあかねは、もうふたりだけの空間を築いているんですよね。 村上 ここからどう変化していくのかはお楽しみに、という感じなのですが、1クールで区切りといえるところまでを描きますので、期待していただければと思います。 ――現時点で放送されている第2話までの中で、おふたりが気に入っているシーンやポイントを挙げると? 村上 第2話までだと、ぼたんといぶきの微妙な関係性の深まりですよね。 藤田 いぶきがまずぼたんを知るところと、かなでがいぶきへ矢印を
――『上伊那ぼたん、酔へる姿は百合の花(以下、上伊那ぼたん)』のアニメ化の経緯から聞きたいのですが、村上さんと藤田さんが携わっていた『ヤマノススメ』シリーズでは、原作者の塀先生が原画を担当していましたね。 村上 『ヤマノススメ サードシーズン』を制作していた当時、参加していた松尾(祐輔)さんや古橋(聡)さん、嶋田(和晃)さんに塀先生が連載していた『月のテネメント』を勧められたんです。塀先生は松尾さんたちと交流もあったようでしたし、アニメ制作にもご興味を持たれていた。それならば……と松尾さんが総作画監督、古橋さんが作画監督の第12話で第二原画をお願いしたことが最初の出会いでした。 藤田 僕の制作進行担当回ですね。当時は「なんでマンガ家の方にお願いするんだろう?」 と驚いたのですが、上がりを見ると素晴らしくて。続編となる『ヤマノススメ Next Summit(以下、Next Summit)』で
――たしかにそう読めます。 村瀬 終わっている状態でケリアが出てきて、その完全な決別の瞬間だけが描かれている。第1章だと、ハサウェイが心を許している雰囲気のキャラクターとして登場するのに「じつは終わっていました」とすぐにひっくり返すのもどうなのかと悩みました。シナリオ段階では、ふたりの過去を描く回想シーンを作っていましたが、そうするとただでさえ重たい冒頭がさらに重たくなる。しかも、そこは物語としては本筋ではなく前段ですから。そこでハサウェイがケリアへの未練を抱きながら駆け出すシーンに回想を組み込みました。ここの描き方は、最後の最後まで結論が出せず悩んだところでしたね。
――第2章は、ハサウェイ・ノア役の小野賢章さんやギギ・アンダルシア役の上田麗奈さんも「青春物語」と表現するような、ある種の爽快さも感じられる終幕となっていますね。 村瀬 第1章に取りかかる際、富野由悠季さんに挨拶へうかがったのですが、数本の映画を勧められたのと同時に「青春ものにしなさい」と言われました。ですが、小説を読み直してみても、やっぱり青春ものではない(笑)。ただ、第2章の物語を考えると、ハサウェイが本当の顔を見せる内容ではあります。ギギの視点からも、ふたりの再会がひとつのピークになっている。それがゴールになると考えた場合、今回のような締めくくり方もアリかなと思いました。小説ではあのあとにもハサウェイとギギのやり取りが続くのですが、そこを描かなければ、青春ものにふさわしいラストになるのでは、と。 ――そこでガンズ・アンド・ローゼズの「スウィート・チャイルド・オブ・マイン」が流れること
――第1章の制作や評価を経て、第2章となる『キルケーの魔女』ではどのようなコンセプトを立てたのでしょうか? 村瀬 第1章は『機動戦士ガンダムUC』など、それまでのサンライズ第1スタジオのガンダムシリーズの制作スタイル――とくに3Dの使い方を大きく変えました。『ガンダムUC』の頃は2D(手描き)でレイアウトを取ったものに当てはめるかたちで3Dのモビルスーツを動かしていたのですが、『閃光のハサウェイ』では第1章から(複雑な地形が多い)地上戦が多かったこともあり、レイアウトの段階で3Dを使う方法にシフトしました。僕が監督を務めた他の作品ではすでにそういうことをやっていたので、自然な流れと言えるかもしれません。 ――ガンダムシリーズの映像制作に、村瀬監督が培ってきた手法を取り入れたと。 村瀬 そういう枠組みの転換を、第1章では制作をしながら進めていくことになったのですが、第2章は最初から取り入れて
――『機動戦士ガンダム 閃光のハサウェイ キルケーの魔女』では、マフティーのメンバーやオエンベリ軍をはじめ、多数の新キャラクターが登場します。第2章で気になったキャラクターはいますか? 上田 新キャラクターでいえば、マフティーに所属するツインテールのギャルっぽい女性パイロット――ハーラ・モーリーでしょうか。でも、彼女は登場してすぐに物語から姿を消してしまう。しかも、特に明確に攻撃されるシーンもないのが、シビアな戦場であることを際立てていると思いました。少しだけ見えたメッサーの胸部を見て「ハーラの機体だ」とつぶやくハサウェイのシーンは本当に怖かったです。そもそも『閃光のハサウェイ』では戦闘シーンも実写のようにリアルに描かれていて、よりそれが生々しく映りますよね。 ――画面からあふれるリアリティが、そのあっけなさを強調していますね。 上田 普通に可愛らしいな、とこちらが気にかけていたキャラクタ
――まずは第1章のことを振り返りたいのですが、前作の世間や周囲からの反応をどのように捉えていましたか? 上田 作品の大きさを感じました。現場でご一緒した方だけじゃなくて、多くの知り合いから熱い伝言を受けることが多かったです(笑)。 小野 たしかに、まったく関係のない歯科医院で話が出ることもありました(笑)。 上田 小野さんは、その年(2021年)の「第十六回 声優アワード」で主演男優賞を獲っていましたよね。 小野 そうなんです。「ガンダムやっぱりすごいな」と(笑)。 ――それだけ世間の盛り上がりを実感したと。 上田 キャラクター同士の会話ひとつとっても考察する甲斐のある作品ですからね。それが『閃光のハサウェイ』やガンダムシリーズならではの特徴だとも感じました。 ――第1章のときは、アフレコの前に村瀬修功監督から世界観やキャラクターについて丁寧な説明があったと聞きました。今回はいかがでしたか
前作から約5年の月日を経てついに公開となった『機動戦士ガンダム 閃光のハサウェイ キルケーの魔女』。Febriでは第1章に続き、本作でも特集をお届けする。第1回は、挿入歌となる「CIRCE(サーシー)」と、[Alexandros]の川上洋平とのデュオで歌われた「ENDROLL」の作詞・ボーカルを手がけたSennaRin(センナリン)へのインタビュー。本作をきっかけにガンダムシリーズと向き合ったという彼女が楽曲に込めた思いとは?
2025年夏アニメ『その着せ替え人形(ビスク・ドール)は恋をする』Season 2(以下、Season 2)のクオリティを支えた「制作」スタッフたちに話を聞くインタビュー企画。第3回は作中に登場した個性的な劇中作、各スタッフの思い入れのあるシーン、そして皆さんがどのような気持ちで作品づくりに臨んでいたのかを引き続き聞いた。 ――コスプレをテーマにした本作には、数多くの劇中作が登場しました。アニメやゲームなどさまざまな作品がありましたが、それぞれの画面づくりのコンセプトやこだわりを教えてください。 山本 劇中作で篠原(啓輔)監督がこだわっていたのが、本編と見せ方を変えつつ、それぞれを差別化することでした。たとえば『スペースアイドル コスモラバーズ(コスラバ)』は昴や作中キャラクターたちのイラストが実際のゲームっぽい雰囲気になるよう、特効処理によってゲーム画面に近い質感を出していました。『こち
――前回はロケハンの話をいろいろ聞きましたが、取材の中で皆さんの印象に残っているものは? 染野 前半の話数だと印象に残っている取材は、第13話のカラオケです。山本たちスタッフ数名が菅谷乃羽(すがやのわ)役の武田羅梨沙多胡(たけだらりさたご)さんと実際にカラオケへ行き、ロケハンをしていたんですよ。「どういった取材になるんだろう?」と思っていたんですけど、きちんと第13話に反映されていて驚きました。 山本 作画さんに乃羽の歌っているときのイメージをつかんでもらうために、武田さんにご協力いただき、カラオケで乃羽と同じように歌っていただいたんです。そのときの武田さんの動きが第13話の作画に活かされていました。声の出し方やリズムの取り方など、細かいところまで再現していただきましたね。 ――前半話数といえば、女装コスプレをする姫野あまねの登場が印象的でした。女装については、どんな取材をしたのですか?
――まずは山本さんの「設定制作」という仕事について、具体的にどんな業務をしているのか教えてください。 山本 設定制作は、作画に使用する設定の発注や管理をする仕事です。アニメの現場はたくさんのスタッフが集まり、分担作業をしています。そんな皆さんが参照する資料として、キャラクターや小物、衣装、美術などの設定が必要になるので、それを用意する仕事があるんです。上がってきた設定を監督にチェックしていただき、OKが出たら各セクションに共有するということをひたすら行っています。また、監督やメインスタッフの皆さんと発注が必要な設定を事前に精査し、実際にどの設定を準備すべきかのすり合わせをすることも仕事ですね。 染野 Season 2では、新規のキャラクターも多く、さらに衣装の差分などもあるので、追加で200点以上の設定の作成がありました。他にも髪型の差分も細かくあったので、全体の設定のボリュームは、決して
帰ってきた親友が、知らない「ナニカ」だった――。とある集落の謎めいた因習と、それに翻弄される高校生たちを描く青春ホラー『光が死んだ夏』。夏の翳りと繊細な感情を、美しく斬新な映像で表現し話題を呼んだTVアニメ全12話について、竹下良平監督に語ってもらった。第1回では綿密な構想や、作品を彩る楽曲を掘り下げる。 ――原作との出会い、そしてシリーズ構成を兼任した経緯から教えてください。 竹下 CygamesPicturesの上内健太さんから原作の話を聞いて、手にとったのが出会いです。読んだ瞬間、アニメ化してみたいと思いました。脚本・コンテ・演出を兼任して「自分のフィルム」を追求したいというのはいつも考えているのですが、モクモクれん先生の『光が死んだ夏』はテーマに筋が通っているので、シリーズ構成をやりやすいと感じたんです。そこで、自分から兼任を提案しました。原作の本質的なよさを見失うことなく、アニメ
発表から瞬く間に評判となり、現在(11月28日時点)までに約600万回近く再生されている『新機動戦記ガンダムW(以下、ガンダムW)』の30周年記念映像『-Operation 30th-』。この映像の監督を務めたのは、『Fate』シリーズや『葬送のフリーレン』への参加で知られるアクションディレクター/作画監督の岩澤亨氏だ。『ガンダムW』という根強いファンを抱える作品を現代によみがえらせるためのこだわりとは? 前編では、ガンダムシリーズとの出会いと『ガンダムW』の魅力を話してもらった。 ――最初に触れたガンダムシリーズを覚えていますか? 岩澤 最初は兄が見ていた『機動戦士ガンダムSEED』『機動戦士ガンダムSEED DESTINY』だったと思います。それから中学生のときに『機動戦士ガンダム00』の放送が始まって、高校生のときに『機動戦士ガンダムUC』という流れでした。中高生のときにはガンダムの
「オッドタクシー」でアニメ業界に衝撃を与えた監督・木下麦(きのしたばく)が、脚本家の此元和津也(このもとかづや)と再びタッグを組んで送り出す、完全オリジナル劇場アニメーション『ホウセンカ』。昭和の終わりを舞台に、ひとりのヤクザの生涯と、彼に寄り添う不思議な植物との対話を描く本作は、どうのようにして生まれたのか。前編では、企画立ち上げの経緯から、社会の片隅で生きる人々を描き続ける監督の作家性の根源、そして主人公・阿久津実(あくつみのる)に込められた想いを掘り下げる。 ――企画の成り立ちから伺います。「オッドタクシー」が大きな成功を収めましたが、本作の企画はその後すぐに始まったのでしょうか? 木下 映画「オッドタクシー」の制作が終わった2022年に、また新しいアニメーションを作りたいなと考えていました。当時、CLAPの松尾(亮一郎)さんとアニメの現場で交流があり、「一緒にアニメをやりましょう」
グリッドマン ユニバースに登場するヒロインたちのイラストを200点以上掲載した書籍「グリッドマン ユニバース ヒロインイラストアーカイブ」が6月16日に発売! ここでは本書に掲載されている、監督の雨宮 哲さん、キャラクターデザインを手がけた坂本 勝さん、サブキャラクターデザインを手がけた中村真由美さんの座談会の一部をお届けしよう。 ※「ヒロインイラストアーカイブ」の購入はこちら ――最初に、あらためてこのシリーズのキャラクターデザインのコンセプトを聞かせてください。 坂本 雨宮さんは『SSSS.GRIDMAN』のとき、「ライトなアニメファンに受け入れられたい」と言っていましたよね。 雨宮 そういう層に向けた深夜アニメのようなデザインにしたかったのと、特撮が原作ではあるけれど特撮から離れたい、というのが最初にありました。特撮に寄せると子供番組的になりがちなので、もう少しハイエンド寄りにしたか
――櫻井さんは10年以上、隔年で劇場版の脚本を担当しています。今回も前作の『黒鉄の魚影(くろがねのサブマリン)』の脚本作業を終えてから、まもなく本作に取りかかった感じですか? 櫻井 そうですね。『黒鉄の魚影』が公開される頃には、本作の打ち合わせがボチボチ始まっていました。 ――コナンの映画脚本は、原作が連載中ということもあり、誰の秘密がどこまで明らかになっているか、ネタバレには毎回相当神経を使うと思いますが、今回はいかがでしたか? 櫻井 おっしゃる通り、僕にとってコナンの脚本作業は最高レベルの難易度と言ってもいいくらいなんですけど、『黒鉄の魚影』では黒ずくめの組織、その前の『緋色の弾丸』では赤井ファミリー、『ゼロの執行人』では公安と、それぞれかなりセンシティブな組織やキャラクターを描いてきましたので、それらに比べれば、むしろ今回はかなりのびのびと書かせてもらった印象です。 ――たしかに今回
オタク知識を活かした雑談やゲーム実況で人気の「にじさんじ」所属のVTuber社築(やしろきずく)に、大きな影響を受けたアニメについて語ってもらうインタビュー連載。第3回で取り上げるのは、名作ライトノベルを中村隆太郎監督がアニメ化したテレビシリーズだ。 ――3本目の作品は、『キノの旅-the Beautiful World-』です。時雨沢恵一(しぐさわけいいち)さんが書いたライトノベル『キノの旅』は、2003年と2017年の二度、テレビアニメ化されていますが、今回挙げていただいたのは、2003年に放送された中村隆太郎監督のほうですね。 社 もともと『キノの旅』は、原作のライトノベルを読んでいたんです。WOWOWで放送されたこのアニメを見たときは、たぶん中学生くらいだったので、残酷だし、陰鬱というか暗いアニメだなって思いました。とくに衝撃を受けたのが、(第2話の)「人を喰った話」。最初に挙げた
豊富なオタク知識を活かしたトークや高いゲームスキルなどで人気のVTuber社築(やしろきずく)に、大きな影響を受けたアニメについて語ってもらうインタビュー連載。第1回で取り上げるのは、VTuberグループ「にじさんじ」での活動を始めたあと、「最初の夢を叶えてくれた」ギャグアニメだ。 ――最初の作品は、スマートフォン向けニュースアプリ「ハッカドール」から誕生した作品、『ハッカドール THE あにめ~しょん』。見習いパーソナルエンタメAIのハッカドール1号、2号、3号が、さまざまな場所に派遣されて、誰かを「捗(はかど)らせる」ために奮闘していく作品です。 社 僕は、2018年の6月にVTuberとしてデビューしたのですが、それ以前から大好きなアニメでした。そして僕がデビューする少し前(2018年3月)に、「ハッカドール」のキャラクターもVTuberとして活動を始めていたんです。ただ、最初は「ハ
「TVアニメ第一世代」「オタク第一世代」として、アニメや特撮作品の発展とともに歩んできた編集者・プロデューサー、井上伸一郎。その歩みを、影響を受けた作品とともに振り返る連続インタビュー。第1回は自身の人格形成に大きく寄与したという、タツノコプロの名作をめぐって。 ――今回は、井上さんが影響を受けた作品について聞きたいのですが、子供時代に見たもので印象に残っている番組というと、何がありますか? 井上 最初に記憶に残っているのは幼稚園のときですね。1963年に、家に初めてテレビが来て、それで『鉄人28号』のアニメを見ていました。その年の1月から放送していた『鉄腕アトム』ももちろん見ていましたし、あとは同じ年の年末に『エイトマン』が始まって。 ――いわゆる「TVアニメ黎明期」ですね。 井上 まさにTVアニメ最初の年ですからね。 ――特撮を最初に見たのはいつ頃になるんでしょうか? 井上 先日出した
放送を終えたタイミングで柿本広大監督にTVアニメ『BanG Dream! Ave Mujica』について総括してもらうインタビュー連載。最終回となる第3回は、前回から引き続きスタッフの仕事ぶりとともに、音響監督として目の当たりにしたキャスト陣への印象、そしてバンドアニメブームについて思うところを語ってもらった。 ――前回「スタッフに恵まれた」というお話がありましたが、制作を振り返って「この人がいなければ完成しなかった」というキーマンをあえて挙げるとすると? 柿本 たくさんいらっしゃるんですけど……まずひとり目は、CGスーパーバイザーの奥川(尚弥)さんです。彼がいてくれたことで、過去のTVシリーズと比べて『It’s MyGO!!!!!』と『Ave Mujica』は段違いのクオリティになったと思います。これまでのシリーズでは同じCGモデルを流用していたんですが、今回、新キャラクターが軸になると
柿本広大監督がTVアニメ『BanG Dream! Ave Mujica』の制作模様を振り返るインタビュー連載。第2回は、本作を象徴するキャラクターとなった若葉睦が生み出された経緯や、「作品を熟知している」というスタッフの仕事ぶりに触れてもらった。 ――『Ave Mujica』の特異性を象徴するキャラクターとして睦がいると思うのですが、彼女が多重人格という設定になったのはどのような経緯だったのですか? 柿本 睦が有名人夫婦の娘であることは当初から決めていたのですが、人間関係の濁流の中に漂うような、世俗離れして無垢な子として考えていました。でも、幼いときからつねに衆目にさらされる状況にありながら、無垢なまま育った人の内面ってどんなことになっているんだろう、とあらためて考えて、同時に「才能」という軸で彼女のキャラクターを掘り下げていったんです。メタルバンドにふさわしく技巧は申し分ないけれど、My
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